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第1編 株式交換の法律実務

第2 株式交換の法律手続と規制
1 会社法
(8) 株券・新株予約権証券提出手続と割当て及び登録質権者等に対する手続

(イ) 株券提出手続
株式交換において、完全子会社となる会社が株券発行会社であって株券を発行している場合、当該会社は、株式交換の効力発生日までに株券を提出しなければならない旨を、当該効力発生日の1か月前までに広告し、かつ、株主及び登録株式質権者に通知する必要があります(会社法219条1項7号)。もっとも、株式の全部について株券を発行していない場合には上記広告・通知は不要となります。
株式交換の効力発生日までに株券を提出しない株主に対しては、当該株券の提出があるまでの間は、株式交換によって受け取ることのできる対価の交付を拒否することができます(会社法219条2項)。
なお、上記手続による株券の提出が困難な株主は、他の手続により上記対価の交付を受けることができます(会社法220条)。
(ロ) 新株予約権証券提出手続
株式交換において、完全子会社となる会社が新株予約権証券を発行している場合、当該会社は、株式交換の効力発生日までに株券を提出しなければならない旨を、当該効力発生日の1か月前までに広告し、かつ、新株予約権者及び登録新株予約権質権者に通知する必要があります(会社法293条1項6号)。
株式交換の効力発生日までに新株予約権証券を提出しない新株予約権者に対しては、当該証券の提出があるまでの間は、株式交換によって受け取ることのできる対価の交付を拒否することができます(会社法293条2項)。
なお、上記手続による新株予約権証券の提出が困難な新株予約権者は、他の手続により上記対価の交付を受けることができます(会社法293条4項)。
(ハ) 株式交換対価の割当て
完全子会社となる会社の株主に対しては、株式交換の効力発生日後に、株式交換の対価が交付されます。
会社法においては、上記対価として完全親会社となる会社の株式に加えて、社債、新株予約権、金銭等を交付することができます。
対価の交付において、各株主に交付する株式数に端数が生じる場合には、競売等の手続を利用することが必要な場合があります(会社法234条)。
(ニ) 登録質権者等に対する手続
株式交換において、完全子会社となる会社は、登録株式質権者及び登録新株予約権質権者に対して、株式交換をする旨を通知または広告する必要があります(会社法783条5項、6項)。